我が家ではタヌキが娘に本を運んでくるタヌキシステムなるものがある。
タヌキが本を運んで来てくれるのだ。
先日来たのがこれだ。
これがすごく面白かった。
娘の読み聞かせで数日。
物語の始まりは、お金持ちの奥様が子犬を数匹、お手伝いに捨てさせるところから始まる。
そこにいたのが賢い犬のマル。
いっときは貰われていった優しい家族もいたが、家が火事になり、マルは保健所に捕まり・・・・
洋犬のお嬢様犬との恋とか。
と苦難の道を経て、マルはついにサーカスに入り、幸せになる。
最後にはかつての優しい家族との再会まであるのだ。
犬に夢中の私たち母子は、このお話に夢中になった。
この本は確か、かつてよく通った郵便局の「リサイクル図書」でもらってきたもの。
さて、読み終えたので、次はどの本にしようかな、とタヌキボックスを見てみるとこれが。
同じ作者だ!!
さて私は恥ずかしながら知らなかったが、この戸川幸夫さんという方、椋鳩十と並ぶ、児童動物文学の巨匠なんですって。
この本は「のら犬物語」と比べて、幾分難しいのだが、なんとか許容範囲内。
娘に読み聞かせながらハラハラドキドキして、2人で布団で騒いでいる。
物語の始まりは、エスキモー(原文まま)の親子と、犬ぞりの犬9匹の旅から始まる。
部落から、一番近い街へ買い出しに行った2人。
しかし、吹雪と狼の群れに襲われる。
『この方向へ進めば洞窟がある。四方からオオカミに狙われるより、洞窟に入って入り口を銃で守ろう』という計画のもと、洞窟まで行くのだが、その洞窟があるのが40km先なのだ。
(スケール感が河口慧海!)
そして二日間、オオカミと戦いながらの移動が続くのだが、ついに犬は順々に力つき、親子も・・・
そこで生き残ったのがただ1匹。賢いメス犬のユーコンである。
ユーコンはそのオオカミの群れに加わり・・・・1972年初版。
カムイ伝を読んでいる気分だ。面白いぞ。すごく面白いぞ。
オーロラの美しさとか、太陽の位置とか、娘には難しい言葉の表現がたくさん出てくるが、多分そこをあまり理解せずとも娘は面白いんだろう。もっと続きを読んで、とせがむので。
本当に面白い。ドイツの児童文学『クラバート』以来の当たりの本であった。
この本もリサイクル図書で、無料だったから貰ってきたやつ。
本との出会いって難しいから、誰か色々私に教えてくれないかなあ。
こういう時に、近所に個人経営の古本屋とかがあれば良いんだよな。本当に。