娘が、「トウニュウって何?」と聞いてくる。
娘が聞いて来た言葉が分かり易い言葉(例えば『フランスって何?』等)ならばすぐに答えられるが、トウニュウには『豆乳』と『投入』があるので、どちらの事を聞きたいのかが分からない。
なのでその場合、「誰がどこで使っていた言葉?」と尋ねると良いヒントが返ってくる。
「スーパーでさ、お金を入れる機械が『トウニュウしてください』って言うでしょ?」
確かに。
いつも行く保育園の目の前のスーパーのレジが機械化されて、支払う相手が機械になってしまったのだ。
とても残念だ。
そして娘に『投入』について教える。
先日は「おじいちゃん、ビックリ星になったんでしょ?」と聞いて来た。
何?なんだ?おじいちゃんはまだお星様にはなっていないが・・・・
と思い、「何の事?」と聞いたら、娘が怒って「ビックリ星!!」と怒鳴る。
怖い怖い。
「そんな風に怒られるの、お母さんだって嫌だ。お母さんだって一生懸命『何かな?』って考えているのに、どうして怒るの!」とケンカが始まる。
そして分かった。ビックリ星ではない。ギックリ腰である。
日本人は、日常的に『you』に当てはまる単語を用いません。
「ちょっとそこのあなた!」もなかなか使いにくいし、道を歩いているおばさんに「そこのお嬢さん!」と呼びかけるのもハードルが高い。
しかしかっこいいおじいさんに「お嬢さん」と呼ばれるとなんだか私は嬉しい。
さて日本では、人を役職、続柄で呼ぶ事が多い。
「社長」「部長」「係長」。
家庭においては、子供がいる場合は子供の目線に立ち、妻の事を「お母さん」、夫の事を「お父さん」。
二番目の子供がいれば下の子の目線に立ち、長女長男のことを「お姉ちゃん」やら「お兄ちゃん」と親が呼んだりする。
一番小さいものに同化する感覚である。
で、私は娘に対して一人称を『お母さん』で接しているのであるが、娘は一人称が『たまちゃん』である。
さて、娘に対する私の一人称を『わたし』に変更した場合、娘も一人称が『わたし』になるのかな?と思った。
どうだろう。