40分

先日、ようやく私の休みが取れた。
土日も無くバタバタしていたので、平日だったが娘も休ませてゆっくりすることにした。


早朝、仕事に行くしげるさんを見送った後、起きた娘に呼ばれた。

それはいつものことである。
毎朝、起きたての娘と必ず布団でイチャイチャしないと、保育園に行かないのである。

しかしその日は休みにしたのである。

イチャイチャはそのまま2時間に及んだ。


1時間はかいけつゾロリの謎々ブックを二人でやった。



残りの時間は、娘の演説であった。

始まりは・・・・

娘「もしたまちゃんが死んだら、お母さんどうする?」

私「悲しくて死んじゃうかなあ」

娘「自殺はダメだよ。自殺したら地獄に行ってたまちゃんに会えないよ」(娘は幽霊とか妖怪マニア)

私「うーん、お母さんもお父さんも絶望で魂が口から抜けて、二人とも幽霊になってたまちゃんと一緒に楽しく過ごすかなあ」

娘「それならさ、素敵な森の中に村を作ろうよ」

そこから40分、ほぼノンストップで、娘の『素敵な村』の構想の話である。

私は時計を見て測った。だって本当にしゃべる続けるのである。

「その村にはいろんな幽霊たちがやってくるの」
「それでウチは家具屋さん、隣の人は農業で、野菜を作ったり、糸を紡いだりしてるの」
「その世界にはお金はないの。全部ブツブツ交換ね」
「それで隣の人が家具を欲しがったらうちが作るの。でもその代わり、食べ物をもらうの」
「どんどん大きな村になって、いろんな仕事があるの。でもお金はないんだよ」
なので
「大きな村なら、街にはならないの?」と聞きますと、
「街っていうと、工場とか、高いビルのイメージでしょ?街じゃないの。村なの。外にはいっぱい鳥がいて、庭にはニワトリ。餌をあげる」

まだまだ続く
「病院もあるの。病院に行くときも、お金ではなくて、ブツブツ交換。お医者さんに野菜を持って行ったり」
というので、私が「いや、病院だけは交換じゃなくて良いんじゃない?病気になりやすい人は大変になっちゃうよ」と言ったらそれは採用された。ああ、教育に関しても無償化を訴えるべきであった。忘れていた。

そして「そこに悪い人はいないの。独り占めする人もいない。最初悪かったとしても、みんなが優しいから悪い人も優しくなるの」

キング牧師とゲバラがアーミッシュな感じでイマジンである。

そんな話を40分喋り続け、私もちょいちょい話をして1時間が経ったのだ。


娘は時々「たまちゃんが大人になったら、朝起きたら魚を釣りに行って、自分で育てた米を炊いて、庭で育てた野菜を使って、お母さんに毎日刺身とかの美味しいご飯を作ってあげる」と言ってくれるのだが、どうやら娘はプリミティブな暮らしをしたいようである。

それから「たまちゃんは田舎に住みたい。車の通らないところがいい」とよく言っているので、静かなところが好きらしい。

私の教育かしらとも思うが、いやいや、私はネット配信の映画を見ながらグダグダ生活したいので、そんな殊勝な思想はないのだ。
でも庭にニワトリは欲しいな。
それに時々街で美味しい物を食べて美術館に行きたい。

美術館にも行けない時期がもう1年も続いている。
本当に、早く収束しますように。コロナ。